勤務社労士Hanaのブログ

勤務社労士として感じることや出来事についてのブログです。

総合職と一般職の違いは?

人事制度で、職種が総合職と一般職に区分されている企業が多くあります。
私が新卒で入社した一般企業もそうでした。みなさんの会社ではどうでしょうか?

 

1.総合職と一般職

総合職は異動があり、場合によっては転勤を伴う異動がある職種、一般職は異動はあるものの、転勤を伴う異動はない職種とされている企業が多いかと思います。
総合職は仕事が限定されず、例えば事務系の仕事から営業系の仕事に換わることも、またその逆もあり、仕事の幅が広い職種です。一方、一般職は仕事内容が大きく換わることはなく、一定の仕事に限定されるため、給与は総合職の方が一般職よりも高く設定されることが一般的です。
しかし、最近は、総合職と一般職の境があいまいになっているように感じます。

2.働き方の変化

総合職の働き方は、最近大きく変化したように思います。従来、総合職の働き方は、営業系の仕事に代表されるように、会社の外に出かけ、取引先や顧客先に出向く働き方が普通でした。それが新型コロナの影響で、在宅勤務を導入する企業が増え、場所を選ばず仕事ができるようになりつつあります。

一般職の働き方は、オフィス内で電話を取ったり、書類を作成したりといった事務仕事が多かったかと思いますが、最近は事務処理が高度化し、総合職には分からないような専門的な処理を行うことも増えてきたように思います。

先述のように、総合職も在宅で勤務し、取引先や顧客との商談、打ち合わせには、一般職も総合職と同じようにリモート会議で参加するようになり、総合職と一般職の働き方の差は、小さくなってきたように思います。

 

3.総合職の価値観の変化

昔の総合職は、転勤するのが当たり前で、単身赴任も当たり前でした。実際、私も新卒入社後の7年間で3回転勤しました。当時は独身でしたので、知らない土地に住むことにワクワクした覚えがあります。

最近は「ワーク・ライフバランス」という言葉をよく聞くようになり、総合職の転勤に対する価値観が変化していると感じます。配偶者の仕事や子供の教育、親の介護などの事情などで、転勤に抵抗を感じる総合職が増えているように感じます。特に最近は在宅勤務が浸透し「転居しなくても仕事はできる」という感覚が出てきたようです。

 

4.転勤発令に対する相談

先日、総合職の社員から次のような相談を受けました。
「転勤発令が出たが、妻の仕事の都合で転居できないので新幹線で通勤する。在宅勤務でも対応できるので業務上の支障はない。遠距離通勤になるので、通勤手当を上限いっぱいまで支給してもらえないか?」
このような相談は初めてではありません。事情は様々ですが、転勤したくない総合職からの相談が増えてきました。

確かに、在宅勤務でもリモート会議ができれば、ほとんどの用件は済ませることができます。しかし、用件を済ませられればいいのか…。

一般職からすると、転勤しない総合職は、何とも言えない存在です。自分たちと違わない働き方なのに、自分たちより給与が高い、昇格も早い…。
以前「名ばかり管理職」という言葉が話題になりましたが、転勤しない総合職は「名ばかり総合職」という言われ方もあるそうです。

 

新型コロナをきっかけに、総合職と一般職という職種区分は、見直すべき時期に来ているように思います。

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